「波長選択性」とは?脱毛効果を分ける見えない性能差
脱毛機を選ぶ際、見た目や価格に目が行きがちですが、最も注目すべきなのは“波長”の違いです。
なぜなら、脱毛機が放つ光の波長によって、**狙えるターゲットや深達度(肌の奥への届き方)**が大きく異なるからです。
この「ターゲットに合わせて反応を選択的に起こす力」を**波長選択性(wavelength selectivity)**と呼びます。
光脱毛・レーザー脱毛において、毛質や肌質に合った波長を選べるかどうかが“効果”と“安全性”を大きく左右するのです。
波長とは?光の長さと皮膚への到達距離の関係
まず前提として、波長(nm)=ナノメートルとは、光の「波の長さ」を表す単位です。
一般的に、波長が短い光は表皮近くに反応し、長い波長は皮膚の深部まで到達します。
| 波長 | 反応しやすい対象 | 到達深度 |
|---|---|---|
| 短波長(600〜750nm) | メラニン色素(毛・シミ) | 表皮〜浅層 |
| 中波長(750〜900nm) | 毛・皮脂腺 | 真皮中層 |
| 長波長(900〜1100nm) | 水分・血管・毛根深部 | 真皮深層〜皮下 |
これにより、部位や毛質・肌タイプによって適した波長が変わってくるというわけです。
脱毛機における主要波長とターゲットの違い
アレキサンドライトレーザー(755nm)|浅い毛・白肌に強い
- ターゲット:メラニン色素(黒い毛)
- 深達度:浅層(ヒゲや産毛・顔周りに最適)
- 向いている肌質:色白〜標準肌
アレキサンドライトはメラニンに非常に強く反応します。そのため、脱毛効果は高いが、色黒肌や日焼け肌にはリスクがあるため注意が必要です。
ダイオードレーザー(800〜940nm)|万能タイプ
- ターゲット:メラニン+皮脂腺
- 深達度:中層(腕・脚・ヒゲ全般)
- 向いている肌質:幅広い肌質に対応可能
ダイオードはアレキとヤグの中間的な性質を持ち、「迷ったらダイオード」と言えるほど万能です。波長のバリエーションも多く、機種によって調整可能な点も魅力。
ヤグレーザー(1064nm)|太毛・深部に効く波長
- ターゲット:毛根・毛包・血管(毛細血管破壊)
- 深達度:深部(VIO・ヒゲなど深い毛)
- 向いている肌質:色黒肌・男性の太毛全般
ヤグは深達度が最も高く、肌表面のメラニンにはほとんど反応しません。つまり、色黒肌にも使える安全性がありつつ、太く根深い毛にも効果的です。
【事例紹介】波長選択が脱毛成功を左右した実例
30代男性Mさんは、色白で毛が細めの体質でアレキサンドライトで順調に脱毛を進行。
一方、40代男性Tさんは日焼け肌かつヒゲが非常に太く、アレキでは火照りが強く出てしまったため、ヤグレーザーに変更。
結果、照射後の赤みが大幅に軽減し、ヒゲも4回目で明らかな効果を実感。
このように、「自分に合った波長を選ぶこと」が、脱毛の成功率を高める秘訣です。
波長選択が不適切だとどうなる?
- メラニン反応が不十分 → 毛が抜けない・再生する
- 肌の表面に反応しすぎ → 火傷・赤み・色素沈着のリスク
- 深部に届かない → VIO・ヒゲに効果が出ない
これらは、施術者の経験不足や波長選定ミスによって起こることが多く、信頼できる施設でのカウンセリングと波長選択が極めて重要です。
複数波長搭載型の脱毛機器とは?
最近では、**複数の波長を一台に搭載した“マルチ波長型レーザー機器”**も登場しています。
代表的な機種と波長構成
| 機器名 | 波長構成 | 特徴 |
|---|---|---|
| ジェントルマックスプロ | アレキ755nm+ヤグ1064nm | 一台で顔〜VIO全対応。医療機関で主流 |
| スプレンダーX | 同時照射755nm+1064nm | ムラのない照射が可能で色黒肌にも安心 |
| デピライト | ダイオード複数波長 | SHR方式に近く、産毛にも対応可 |
まとめ|波長選択性を理解すれば脱毛の失敗は防げる
- 波長によってターゲットと届く深さが変わる
- メラニン重視→アレキ、万能型→ダイオード、深部対応→ヤグ
- 色白肌・色黒肌・太毛・産毛、それぞれに適した波長がある
- 信頼できる施設で波長選定を含めたプラン設計を受けるべき
脱毛は“照射する”だけでなく、“狙う深さと反応するターゲット”を理解してこそ、本当の結果が出ます。
「あなたに合った波長を、あなたの肌に安全に届ける」──それが、プロがこだわる脱毛技術の本質です。