「ヒゲが濃いと、脱毛の回数が増えるって本当?」「何回通えば終わるのか、見通しが立たない」──ヒゲ脱毛を始める前、あるいはすでに通い始めている方の多くが、こうした不安を抱えています。
特に、毎日剃っても夕方には青ヒゲが目立つ、カミソリ負けがつらい、清潔感を上げたいと思っている方にとって、「何回で終わるのか」は最も気になるポイントです。
結論から言えば、ヒゲが濃い人ほど脱毛回数が増えやすいのは事実です。ただし、その理由は単純に「毛が多いから」ではありません。毛の太さ、毛根の深さ、毛周期のばらつき、青ヒゲの仕組み、そして照射の限界という複数の要因が絡み合っています。
そして、ここが重要なのですが、正しい通い方と肌管理をすれば、無駄な回数を減らすことは十分可能です。
この記事では、メンズ脱毛業界で長年ヒゲが濃い男性の相談を受けてきた立場から、回数が増える理由、現実的な目安、そして回数を増やさないための対策まで、一気に整理していきます。
ヒゲ脱毛の回数はなぜ個人差が大きいのか
ヒゲ脱毛の回数について語る前に、まず「ヒゲの濃さ」とは何を指すのかを整理しておきましょう。
ヒゲの濃さを決める要素は、実は複数あります。
毛量
単純に、生えている毛の本数が多いという要素です。毛穴の密度が高い方は、それだけ照射が必要な毛根の数も多くなります。
毛の太さ
毛1本1本が太くしっかりしている場合、毛根も深く、メラニン色素も豊富です。レーザーや光は反応しやすい一方で、毛根が深いために照射の難易度が上がることがあります。
毛根の深さ
毛根とは、毛が生える土台がある場所のことです。ヒゲの毛根は、体毛の中でも特に深い位置にあり、平均して3〜4mm程度と言われています。濃い方の場合、さらに深くなることもあります。レーザーや光が届く深さには限界があるため、毛根が深いほど回数が必要になる傾向があります。
皮膚の厚み
顔の皮膚は部位によって厚みが異なります。あご下や首は皮膚が厚めで、毛根も深くなりやすいです。一方、鼻下は比較的皮膚が薄いため、照射の効果が出やすいことがあります。
部位差
ヒゲと一口に言っても、口周り、あご下、首など、部位によって毛の性質が異なります。特にあご下や首は、毛根が深く、毛周期もばらつきやすいため、他の部位よりも回数が必要になることが多いです。
これらの要素が複雑に絡み合うため、ヒゲ脱毛の回数には大きな個人差が生まれるのです。
ヒゲが濃い人ほど脱毛回数が増える理由、5つ
ここからが、この記事の最も重要な部分です。ヒゲが濃い人ほど回数が増える理由を、5つに分けて詳しく解説します。
理由1:毛が太いほど根が深い傾向がある
ヒゲが太く濃い方は、毛根も深い位置にあることが多いです。毛根が深いと、レーザーや光のエネルギーが届きにくくなります。
医療脱毛で使われるレーザーや、サロン脱毛で使われる光は、皮膚の表面から一定の深さまで届きますが、その深達度には限界があります。毛根が深すぎる場合、1回の照射では十分なダメージを与えられず、複数回の照射が必要になります。
また、深い毛根は毛母細胞もしっかりしているため、破壊するために必要なエネルギーも大きくなります。これが、濃いヒゲほど回数が増える大きな理由の一つです。
理由2:毛周期の成長期がばらけている
ヒゲ脱毛の回数を語る上で避けて通れないのが、毛周期です。
毛周期とは、毛が生え変わるサイクルのことで、成長期、退行期、休止期の3つの段階に分かれています。
- 成長期:毛が活発に成長している時期。毛根にメラニン色素が豊富に含まれており、脱毛の光やレーザーが最も効果を発揮します。
- 退行期:毛の成長が止まり、毛根が縮小していく時期。
- 休止期:毛が抜け落ち、次の毛が生える準備をする時期。
脱毛の照射が効果を発揮するのは、主に成長期の毛に対してです。しかし、ヒゲの全ての毛が同時に成長期にあるわけではありません。部位ごと、毛根ごとに毛周期がばらけているため、1回の照射では全ての毛にアプローチできません。
濃いヒゲの方は、一見すると成長期の毛が多いように見えますが、実際には休止期や退行期の毛も多く存在しています。そのため、全ての毛根に照射を行き渡らせるためには、複数回の照射が必要になるのです。
現場感覚として、ヒゲの毛周期は約2〜3ヶ月と言われていますが、部位によっても異なります。そのため、照射間隔を適切に設定し、数回繰り返すことで、全ての毛周期をカバーしていく必要があります。
理由3:青ヒゲは毛が残っているのではなく影が残る
ヒゲが濃い方の多くが悩む青ヒゲ。これが脱毛回数と深く関係しています。
青ヒゲの正体は、皮膚の下に残る毛の断面や影です。カミソリで剃っても、毛根自体は皮膚の下に残っており、その毛の色が皮膚を通して透けて見えるため、青く見えるのです。
脱毛を数回受けても、まだ青ヒゲが残っている場合、それは「効果がない」わけではなく、「まだ皮膚の下に毛が残っている」ということです。青ヒゲを完全に消すためには、皮膚の下に残る毛までしっかりと減らす必要があり、そのためにはどうしても回数が必要になります。
業界で多く相談を受けてきた中で、「5回受けたけど、まだ青ヒゲが残っている」という声は非常に多いです。ただし、よく見ると毛量自体は確実に減っており、青ヒゲの濃さも以前より薄くなっています。完全に消えるまでには、さらに数回の照射が必要というのが現実です。
理由4:出力や痛みの限界で上限がある
ヒゲが濃い方は、脱毛の痛みを強く感じやすい傾向があります。これは、毛が太く、メラニン色素が豊富なため、レーザーや光が強く反応するためです。
痛みが強い場合、出力を下げざるを得ないことがあります。出力を下げると、1回あたりの効果が落ちるため、結果的に回数が増えることになります。
ただし、医療脱毛の場合、麻酔を使うことで痛みを軽減できます。一般的には、麻酔クリーム(塗るタイプ)や笑気麻酔(吸入するタイプ)が使われます。これらを利用することで、出力を下げずに照射を続けられ、回数を増やさずに済む可能性が高まります。
ただし、麻酔の種類や使用できるかどうかは、医療機関によって異なります。事前に確認しておくことをおすすめします。
また、サロン脱毛の場合は麻酔が使えないため、痛みが強い方は出力を下げざるを得ず、回数が増えやすい傾向があります。
理由5:剃毛と肌状態で効果がブレる
脱毛の効果を左右する意外な要因が、剃毛の質と肌の状態です。
脱毛の照射前には、毛を剃っておく必要があります。しかし、剃り残しがあると、その部分に照射が行き渡らず、効果が落ちます。また、深剃りしすぎて肌が荒れている場合も、照射の出力を下げざるを得ません。
さらに、日焼けも大きな問題です。日焼けした肌には、メラニン色素が増えているため、レーザーや光が皮膚に反応してしまい、火傷のリスクが高まります。そのため、日焼けしている場合は照射を見送るか、出力を大幅に下げる必要があります。
業界で見てきた限り、「回数が予想より増えてしまった」という方の多くは、実は剃毛が荒かったり、日焼けしてしまったりして、本来の出力で照射できていないケースが少なくありません。
こうしたセルフケアの落とし穴を避けることが、回数を増やさないための重要なポイントです。
医療脱毛とサロン脱毛で回数が変わる理由
ヒゲ脱毛を検討する際、医療脱毛とサロン脱毛のどちらを選ぶかも、回数に大きく影響します。
医療レーザー脱毛
医療脱毛は、レーザーを使って毛根を破壊する施術です。出力が高いため、少ない回数で効果が出やすいのが特徴です。
一般的に、ヒゲが濃い方でも、医療脱毛なら10〜15回程度でツルツルに近い状態を目指せることが多いです。ただし、青ヒゲの改善や減毛が目的なら、5〜8回程度で満足できる方もいます。
一方、痛みが強く、麻酔が必要になることもあります。また、費用も比較的高めです。
サロン脱毛(光脱毛)
サロン脱毛は、光を使って毛根にダメージを与える施術です。医療脱毛に比べて出力が弱いため、痛みはマイルドですが、回数は多く必要になります。
一般的に、ヒゲが濃い方の場合、20〜30回以上の照射が必要になることもあります。ただし、1回あたりの費用が安いことが多く、痛みが苦手な方には向いています。
どちらを選ぶかは、痛みへの耐性、予算、目指すゴールによって変わります。短期間で確実に効果を得たいなら医療脱毛、痛みを抑えながらゆっくり進めたいならサロン脱毛という選択肢が一般的です。
ヒゲ脱毛の回数目安、濃さ別に現実を示す
ここからは、ヒゲの濃さとゴール別に、現実的な回数目安を提示します。ただし、これはあくまで目安であり、個人差が大きいことを前提に読んでください。
薄め〜普通のヒゲ
減毛・清潔感を目指す場合
医療脱毛:3〜5回 サロン脱毛:8〜12回
毛量を減らし、剃る頻度を減らしたいという目的なら、この程度で満足できる方が多いです。
青ヒゲを改善したい場合
医療脱毛:5〜8回 サロン脱毛:12〜18回
青ヒゲが気にならなくなるレベルを目指すなら、もう少し回数が必要です。
ツルツルを目指す場合
医療脱毛:8〜12回 サロン脱毛:18〜25回
自己処理がほぼ不要なレベルを目指すなら、この程度の回数が必要になります。
濃いヒゲ
減毛・清潔感を目指す場合
医療脱毛:5〜8回 サロン脱毛:12〜18回
濃いヒゲの方でも、減毛が目的なら、この程度で手応えを感じられることが多いです。
青ヒゲを改善したい場合
医療脱毛:8〜12回 サロン脱毛:18〜25回
青ヒゲを薄くするためには、やはり回数が必要です。特に、あご下や首は時間がかかることが多いです。
ツルツルを目指す場合
医療脱毛:12〜20回以上 サロン脱毛:25〜40回以上
ツルツルを目指す場合、濃いヒゲの方はかなりの回数が必要になります。特に、完全にツルツルにするには、産毛レベルまで減らす必要があるため、根気が必要です。
現場感覚として、濃いヒゲの方が「思ったより回数がかかる」と感じるのは、青ヒゲを完全に消したい場合です。毛量は確実に減っているのに、青ヒゲが残っていると「まだ終わらない」と感じてしまいます。
回数が増える人の共通点
ここからは、ヒゲ脱毛で回数が予想以上に増えてしまう方の共通点を整理します。
照射間隔が空きすぎる
毛周期に合わせて照射することが重要ですが、仕事や生活の都合で間隔が空きすぎると、効率が落ちます。一般的には、4〜8週間の間隔で照射するのが理想的です。3ヶ月以上空いてしまうと、休止期だった毛が成長期に戻り、また最初からやり直しに近い状態になることがあります。
途中で出力を下げる状況が続く
痛みが強い、肌荒れがあるなどの理由で出力を下げると、1回あたりの効果が落ちます。出力を下げる状況が続くと、結果的に回数が増えます。
日焼けする
日焼けすると、照射ができなくなるか、出力を大幅に下げる必要があります。特に夏場は注意が必要です。日焼け止めを徹底し、帽子やマスクで顔を守ることが大切です。
自己処理が荒く肌が荒れる
剃り方が荒いと、肌荒れや埋没毛が増え、照射の効果が落ちます。電気シェーバーを使う、シェービングクリームを使う、保湿を徹底するなど、丁寧な自己処理を心がけましょう。
部位の取りこぼしを放置する
照射漏れや、部位の一部が残っている場合、早めに相談せずに放置すると、その部分だけ回数が増える原因になります。気になる部分があれば、遠慮せずに施術者に伝えることが重要です。
回数を減らすためにできること
ここからは、無駄な回数を増やさないために、今日からできる対策を具体的に紹介します。
照射間隔の最適化
毛周期に合わせた照射間隔を守ることが最も重要です。医師や施術者と相談し、自分のヒゲの毛周期に合った間隔を設定しましょう。一般的には、4〜8週間が目安です。
日焼け対策
日焼け止めを毎日塗る、外出時は帽子やマスクを使う、できるだけ直射日光を避けるなど、日焼け対策を徹底しましょう。特に夏場は注意が必要です。
保湿
肌が乾燥すると、バリア機能が低下し、照射の効果が落ちるだけでなく、痛みも強くなります。毎日の保湿を習慣化しましょう。無香料で低刺激の保湿クリームやローションがおすすめです。
剃毛の質を上げる
照射前の剃毛は、電気シェーバーを使い、丁寧に行いましょう。剃り残しがないように、鏡で確認することが大切です。また、深剃りしすぎて肌を傷つけないように注意してください。
痛み対策で出力を落とさない工夫
痛みが強い場合は、麻酔を使うことを検討しましょう。麻酔クリームや笑気麻酔を使えば、出力を下げずに照射を続けられます。痛みを我慢しすぎず、医師や施術者に相談することが大切です。
打ち漏れが疑わしい時の相談の仕方
もし一部だけ毛が残っているように感じたら、照射漏れの可能性があります。その場合、早めにクリニックやサロンに相談しましょう。
相談する際は、以下の情報を伝えるとスムーズです。
- どの部位か(鼻下、あご下、首など)
- いつ気づいたか
- 写真があれば見せる
多くの場合、無料で追加照射してもらえます。ただし、契約内容によって対応が異なるため、事前に確認しておくと安心です。
このサイト独自の情報、現場での回数設計の考え方
ここからは、業界で見てきた現場ならではの回数設計の考え方を紹介します。
最初に回数を一括で決めず、途中評価する
ヒゲ脱毛は、最初から「10回コース」「15回コース」と決めるのではなく、3回、5回で一度評価し、その後の回数を調整する方が現実的です。
3回受けた時点で、どの程度毛量が減ったか、青ヒゲがどれくらい薄くなったかを確認し、あと何回必要かを判断します。この柔軟な設計が、無駄な回数を減らすコツです。
部位差を理解する
ヒゲ脱毛では、部位によって効果の出方が異なります。
鼻下:比較的早く効果が出やすい。毛根が浅めで、照射が届きやすいためです。
あご:効果は出やすいが、毛量が多いため、回数が必要になることもあります。
あご下・首:最も時間がかかる部位です。毛根が深く、毛周期もばらつきやすいため、他の部位より回数が必要になります。
この部位差を理解しておくと、「あご下だけまだ残っている」という状況に焦らず、冷静に対処できます。
夕方の青ヒゲチェックで効果判定する
効果を実感するための簡単な方法が、夕方の青ヒゲチェックです。
脱毛を始める前は、夕方になると青ヒゲが目立っていたはずです。数回照射を受けた後、夕方の青ヒゲが薄くなっていれば、確実に効果が出ています。
このように、朝だけでなく夕方の状態で判断すると、効果を実感しやすくなります。
よくある質問
ここでは、ヒゲ脱毛の回数についてよく寄せられる質問に答えていきます。
ヒゲが濃いと永久脱毛できない?
そんなことはありません。医療脱毛であれば、濃いヒゲでも永久脱毛は可能です。ただし、回数が多く必要になることと、時間がかかることは理解しておく必要があります。
何回目から抜ける?
一般的には、2〜3回目から抜ける感覚が出始めることが多いです。ただし、全ての毛が一斉に抜けるわけではなく、徐々に減っていくイメージです。5回目くらいから、明確に毛量が減ったと実感する方が多いです。
途中でやめたら戻る?
医療脱毛で一度破壊された毛根は、基本的には再生しません。ただし、ホルモンバランスの変化や加齢によって、新たな毛が生えてくることはあります。それでも、脱毛前の状態に完全に戻ることは稀です。
家庭用脱毛器で代用できる?
家庭用脱毛器は、出力が弱いため、ヒゲのような太くて深い毛には効果が出にくいです。減毛程度の効果は期待できるかもしれませんが、医療脱毛やサロン脱毛に比べると、圧倒的に回数と時間がかかります。
痛みが怖いがどうすれば?
医療脱毛なら麻酔を使えます。麻酔クリームや笑気麻酔を利用することで、痛みを大幅に軽減できます。また、最初は出力を低めに設定し、徐々に上げていくという方法もあります。痛みについては、遠慮せずに医師や施術者に相談してください。
肌荒れしやすい場合は?
肌が弱い方は、照射後に赤みやヒリヒリ感が出やすいです。保湿を徹底し、刺激の少ないスキンケアを使うことが大切です。また、照射の出力を調整してもらうことも検討してください。
白髪ヒゲはどうなる?
白髪ヒゲは、メラニン色素がほとんど含まれていないため、通常のレーザーや光では反応しません。白髪が混ざっている場合、その部分だけ効果が出ないことがあります。
白髪ヒゲを脱毛したい場合は、ニードル脱毛(針脱毛)という方法もありますが、痛みが強く、費用も高めです。白髪が増える前に脱毛を始めることをおすすめします。
ちなみに、メラニンとは、毛や皮膚に含まれる黒い色素のことで、レーザーや光が反応する要素です。白髪にはメラニンがほとんど含まれていないため、脱毛が難しくなります。
まとめ
ここまで、ヒゲが濃い人ほど脱毛回数が増える理由、現実的な回数目安、そして回数を減らすための対策について詳しく見てきました。
改めて整理すると、ヒゲが濃い人ほど回数が増える理由は、毛の太さと深さ、毛周期のばらつき、青ヒゲの仕組み、痛みによる出力の限界、剃毛と肌状態の影響という5つの要因にあります。
回数の目安としては、医療脱毛で10〜20回、サロン脱毛で20〜40回程度を見ておくと現実的です。ただし、減毛や青ヒゲの改善が目的なら、もっと少ない回数で満足できることも多いです。
そして、回数を増やさないためには、照射間隔の最適化、日焼け対策、保湿、丁寧な剃毛、痛み対策が重要です。これらを徹底することで、無駄な回数を減らし、効率的に脱毛を進められます。
ヒゲ脱毛は長期戦です。焦らず、現実的な目標を設定し、コツコツと続けることが成功の鍵です。
関連記事として、ヒゲ脱毛を5回でやめたらどうなるか、波長とは何か、麻酔クリームの使い方、照射漏れの見分け方について、さらに詳しい情報を用意しています。ぜひ参考にしてみてください。