メンズ脱毛に立ちはだかる“ホルモンの壁”
「ヒゲをレーザーで10回当てたのにまだ濃い」
「胸毛や腹毛が、むしろ前より太くなった気がする」
そんな声を聞いたことがある、あるいはご自身がそう感じている方も多いのではないでしょうか。
これは単に脱毛の回数や機種の問題ではなく、体質そのもの――“ホルモンバランス”の影響が関係しているケースがあります。
その代表例が、**男性型多毛症(androgenic hypertrichosis)**と呼ばれる体質です。
男性型多毛症とは?|AGAとの違いと共通点
男性型多毛症とは、男性ホルモンに対して体毛が異常に反応し、濃く・太く・硬くなる体質のこと。
とくにヒゲ・胸毛・腹毛・背中・脚といった部位に多く見られ、20代〜40代男性に多く見受けられます。
一方、AGA(男性型脱毛症)は頭部の毛根がDHT(ジヒドロテストステロン)という男性ホルモンの影響で萎縮し、毛が抜けてしまう現象。
同じホルモンが、部位によって「毛を減らす」か「毛を増やす」か真逆の作用をもたらすのです。
共通点
- どちらも男性ホルモン(とくにDHT)の作用が深く関与
- 遺伝的な要素が強く、体質によって個人差が大きい
なぜ脱毛の効果に差が出るのか?
脱毛施術では、「毛周期(成長期・退行期・休止期)」のうち成長期の毛を狙ってレーザーや光を照射します。
ところが、男性型多毛症の方は以下のような傾向が見られます:
- 毛根が太く深い位置にある
- 成長期の持続が長いため、すぐにまた毛が生えてくる
- ホルモンに刺激されて新たに毛が濃くなる部位が出現
そのため、通常より脱毛回数が多く必要になったり、打ち漏れのように感じる現象が起こりやすいのです。
医療脱毛 vs サロン脱毛|多毛症タイプに向いているのは?
結論から言えば、男性型多毛症の傾向がある人には医療脱毛が適しています。
理由は明確で、医療機関でのみ使用可能なレーザー脱毛機器(アレキサンドライト・ダイオード・YAGなど)は出力が高く、毛根への熱破壊力が強いためです。
一方でエステサロンの光脱毛(IPL・SSCなど)は出力が弱く、体毛がホルモンで強化されているタイプには効果が実感しにくいことがあります。
実際の施術現場での体験談
筆者が担当した30代男性(スポーツトレーナー)は、腹毛と背中の脱毛を希望されて通院を開始。
初回カウンセリング時から、「筋トレ後に体毛が濃くなってきた」との申告がありました。
診断の結果、男性型多毛症傾向が強く、テストステロン値も高め。
通常の6回コースでは効果が十分でなかったため、YAGレーザーによる12回照射+保湿指導+生活習慣改善を組み合わせたプランに変更。
結果的に1年後には「肌が見えるレベル」まで毛が減り、本人の満足度も非常に高いものでした。
男性ホルモンの働きと関係する体毛部位
| 部位 | 男性ホルモンの影響度 | 備考 |
|---|---|---|
| ヒゲ | ★★★★★ | DHTの影響が非常に強い。脱毛回数が多くなりがち。 |
| 胸毛・腹毛 | ★★★★☆ | 筋トレや加齢によって濃くなりやすい。 |
| VIO | ★★★★☆ | 思春期以降に濃くなる人が多く、個人差大。 |
| 脚・腕 | ★★★☆☆ | ホルモン以外に遺伝的要素が強く影響。 |
| 背中 | ★★★☆☆ | 目視できない部位なので“気づかぬうちに濃く”なるケースも。 |
対策はあるの?|ホルモンバランスに配慮した脱毛戦略
- 医療脱毛を選ぶ
男性型多毛症のように“ホルモンによる毛の強化”がある場合、出力の弱いエステ脱毛では追いつかないことが多いため、医療機関での対応がベスト。 - 脱毛の頻度・回数をカスタマイズ
5回や6回のパッケージで満足できないケースが多いため、最初から10回〜12回前提のプランニングが理想的。 - ホルモン値のチェックも視野に
場合によっては、内分泌科やAGAクリニックでのホルモン検査を受けてみるのも有効です。特に筋トレ・サプリ・睡眠不足がある方は要注意。 - 生活習慣の見直しで濃くなるスピードを緩める
高タンパク食・高脂質な食生活は男性ホルモンの活性を強めることがあります。
バランスの取れた食事・適度な睡眠・ストレスケアが、体毛の“過剰な成長”を抑制する要素になります。
まとめ|“ホルモン体質”を見極めた脱毛で後悔しない選択を
脱毛は、「濃い毛を処理するだけの行為」ではありません。
とくに男性型多毛症の傾向がある方は、“なぜ毛が濃くなるのか”を理解しないと、効果に対する満足度が下がることがあります。
AGAと男性型多毛症は同じホルモンで成り立つ現象。
その理解を深めたうえで施術計画を立てることで、より効率的に、そして確実にムダ毛を減らすことが可能になります。
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